第8分科会

第8分科会

この子誰の子、わたしの子?
~ 実親子関係法制の問題点とあるべき姿を探究せよ! ~


担当:全国青年司法書士協議会 民法改正対策委員会

【開催趣旨】

 医療技術の進展と価値観の多様化に伴い、社会や国民の実親子に関する意識も変化を見せています。しかし民法で定める嫡出
推定制度や認知制度などの親子関係ルールは追いついていくことができずに、様々な問題を抱えるに至っています。実親子関係法
制のあるべき姿はどこにあるのか、探究していきたいと考えています。

【研修内容】

 皆さん、実親子とは、どのような関係のことでしょうか。
 一般的な社会通念における理解ということになると、やはり「血がつながっている」親子のこと指すのでしょうか。しかし民法上で
は、必ずしも実親子関係を生じさせるには、血縁関係があることを要件とはしていません。民法では、「妻が婚姻中に懐胎した子は、
夫の子と推定する」という嫡出推定制度は、嫡出否認とセットになって、子の法的地位の安定を図ってきました。たとえ夫が子と血
縁関係がないことを知っていたとしても、夫が嫡出否認権を期限内に行使しなければ、親子関係は確定されることになるからです。
また、嫡出推定が及ばない子の親子関係の存否の判断基準として、判例では夫が外国に滞在中であるなどして、明らかに夫による
懐胎が不可能である場合に限って推定が及ばないとする外観説をとってきたことも、子の保護につながっていました。
 しかし昨今の医療技術等の進展によって、容易にDNA鑑定をすることができ、科学的に血縁関係の有無を確認することができ
るようになったことから、血縁関係を重視するという考え方が広がりをみせています。たしかに民法制定時とは異なり、科学が進展
した現在、血縁関係を重視する考えは一見するともっともらしい感じがします。ただ、血縁関係の存否が実親子関係形成の要件と
なると、たとえ血が繋がっていなくとも父子関係を継続していこうとする当事者の意思や、長い間父と子で築き上げてきた事実を無
視して、いとも簡単に否定することができるようになってしまいます。
 今回、民法改正対策委員会では、実親子とは、血の繋がりなのか、ある一定の事実存在によって生じるのか、それとも親子であろ
うとする意思なのか、そして子の利益や子の法的安定性とは何なのか、改めて見つめ直して、皆さんと一緒にどのような実親子関
係ルールが望ましいのか探究していきたいと考えています。

タイムテーブル
第1部 親子関係法制の問題点の解説(45分)
第2部 基調講演「親子関係等訴訟における判断基準の対立」(60分)
第3部 パネルディスカッション(55分)

※研修の内容につきましては、変更となる場合がありますので、あらかじめご承知おきください。

更新日:

Copyright© 第47回 全青司群馬全国研修会 , 2019 All Rights Reserved Powered by STINGER.